2017年8月4日(金)から 11月5日(日)まで横浜美術館をメイン会場に横浜赤レンガ倉庫1号館や横浜市開港記念会館(地下)などで行われている「ヨコハマトリエンナーレ2017」の記者会見発表会に行った。3年に1度、横浜で開催される日本を代表する現代アートの国際展だ。アーチストを約40組に世界中から厳選し、比較的スペースを取った見やすい展示会場になっていた。

メイン会場となる横浜美術館の外壁と柱

『トリエンナーレでは、「接続」と「孤立」をテーマに、こうした相反する価値観が複雑に絡み合う世界の状況について考えます。 タイトルの「島」「星座」「ガラパゴス」は、接続や孤立、想像力や創造力、独自性や多様性などを表すキーワードです。これらを手掛かりに、人間の勇気と想像力や創造力がどのような可能性を拓くことができるのか。開港の地・横浜から新たな視点を発信』しますとあった。

展覧会タイトルの「ガラパゴス」
展覧会タイトルの「ガラパゴス」

また展覧会タイトルの「ガラパゴス」を象徴する存在としてガラパゴスゾウガメをイメージとして取り込み、日本の伝統文様である「亀甲紋」を組み合わせました。また、古代インドの宇宙観を表す「世界亀」から構想を得て、亀の上に横浜の街並みを描いたそうだ。

アイ・ウェイウェイは、常に自らの置かれた社会状況に関わり、芸術概念を拡張するかのような活動を推し進めています。ヨコハマトリエンナーレ2017では、メイン会場となる横浜美術館の外壁と柱に、救命ボートと難民が実際に使用した救命胴衣を用いて、難民問題に関する大型インスタレーションを発表。

2000本のインドネシアの竹を独自の手法で編み上げたダイナミックな新作
ジョコ・アヴィアント

また、館内のグランドギャラリーでは、ジョコ・アヴィアントが、注連縄(しめなわ)から発想して2000本のインドネシアの竹を独自の手法で編み上げたダイナミックな新作を展示します。インドネシアの竹は、同国では古くから家屋や日用品の素材として親しまれてきました。作品を通して、自国で失われつつある伝統文化、人間と自然の共生について考えます。

【横浜美術館】

アイ・ウェイウェイ(艾未未)
青山悟
ジョコ・アヴィアント,
ブルームバーグ&チャナリン
マウリツィオ・カテラン
イアン・チェン
サム・デュラント
オラファー・エリアソン
アレックス・ハートリー
畠山直哉
カールステン・ヘラー、トビアス・レーベルガー、 アンリ・サラ&リクリット・ティラヴァーニャ
マーク・フスティニアーニ
川久保ジョイ
風間サチコ
木下晋
マップオフィス
プラバワティ・メッパイル
ミスター
ケイティ・パターソン
パオラ・ピヴィ
ロブ・プルイット
アン・サマット
瀬尾夏美
ワエル・シャウキー
シュシ・スライマン
ザ・プロペラ・グループ、トゥアン・アンドリュー・グエン
タチアナ・トゥルヴェ
ザオ・ザオ(赵赵)

【横浜赤レンガ倉庫1号館】

青山悟
ドン・ユアン(董媛)
クリスチャン・ヤンコフスキー
ラグナル・キャルタンソン
小西紀行
プラバワティ・メッパイル
小沢剛
キャシー・プレンダーガスト
瀬尾夏美
照沼敦朗
宇治野宗輝
Don’t Follow the Wind

【横浜市開港記念会館(地下)】

柳幸典
【みなとみらい駅コンコース】

ジェニー・ホルツァー

ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」
2017年8月4日(金)─ 11月5日(日)
休場日 第2・4木曜日(8/10、8/24、9/14、9/28、10/12、10/26)
会場 横浜美術館/横浜赤レンガ倉庫1号館/横浜市開港記念会館(地下)ほか
開場時間 10:00 – 18:00 (最終入場17:30)
[10/27(金)、10/28(土)、10/29(日)、11/2(木)、11/3(金・祝)、11/4(土)は20:30まで開場(最終入場20:00)]
お問合せ ハローダイヤル 03-5777-8600(8:00-22:00)

【私論】

『「接続」と「孤立」をテーマに、世界のいまを考えるで、『いま、世界はグローバル化が急速に進む一方で、紛争や難民・移民の問題、英国のEU 離脱、ポピュリズムの台頭などにより大きく揺れています』ということから始まってアート展ではあるが、政治的なメッセージはなく、むしろ、二次元を三次元に見せるテクニックや恐いイメージの熊がピンクや紫、グリーンの熊になることで、ファンタジーな世界が拡がったように、明るい未来が見えてきた印象を強く感じた。

とりわけ、モノトーンの世界とカラーの世界の融合や、エッチングのニュース紙と刺繍で描かれたモードな女性など奇天烈な驚きもあった。深刻な事件も多い昨今だからこそ、あっさりと表現するブラックユーモアを含んだ楽しさが伝わってくる作品が多く見受けられた。アートとは、何世紀もまたいで伝わる伝承的な側面を持った文化財だと思う。今まで以上に賢くなった21世紀の人類が、未来への接続を試みていると痛感した。何よりも普通の我々庶民が、能書き無しに純粋に楽しめる展覧会であることは確かだ。



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