現代日本に大きな衝撃を与え大ヒットを記録した、権力とメディアの“たった今”を描いた衝撃の問題作『新聞記者』のプロデューサーが、私たちが生きる“今”と“メディアの正体”に警鐘を鳴らす、新感覚ドキュメンタリー『i-新聞記者ドキュメント-』が11月15日(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開中。

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本作は、オウム真理教を題材にした『A』やその続編『A2』、そしてゴーストライター騒動の渦中にあった佐村河内守を題材にした『FAKE』などで知られる映画監督で作家の森達也監督が、東京新聞社会部記者・望月衣塑子の姿を通して日本の報道の問題点、ジャーナリズムの地盤沈下、ひいては日本社会が抱える同調圧力や忖度の正体に迫る社会派ドキュメンタリー。

この度、新宿ピカデリーにて森達也監督、望月衣塑子が登壇しました。満員の観客の前で、撮影時のエピソード、現在のメディアが抱える問題点とその解決について語りました。

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●約1年望月さんを撮られてみて、望月さんはどのような人だと思いますか?

森監督「映画で色々な人と付き合ってきたけど、うらおもてがない人で珍しいんじゃないかな。人には隠している闇があるものだけど、今の所見つけていない」

●望月さん、今回取材する側からされる側になって印象的だった出来事など撮影時のエピソードをお聞かせください

望月さん「森監督のいままでの作品を見てきたので、必ずオチを持ってくると思って、森さんがカメラを持っている時は身構えていたんですよ。監督と助監督の方が撮影していて、監督が撮影できない時は助監督の方が撮っている時は気を許した所があって、方向音痴な所や食事の時の犬食いシーンなど、普段のままが撮られていたなと。」

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●出来上がった作品をご覧になった感想

望月さん「見直す度に非常に自分の恥ずかしい所が満載ですけど今の政治や社会の問題を問いただすという意味で私たち自身に突きつけるテーマを出してくれた作品だと思っています。カメラで撮影して頂いたおかげで、私たちを含めた記者が記事にならない所でいろいろな事をやっている日常を追って頂いて、ありがたかったなあと感じています。」

●国が資金を出している東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門で作品賞を受賞したことについてどう思われますか

森監督「東京国際映画祭に呼んでもらった事がなくて、ドキュメンタリー映画は呼ぶ気がないんだろうな、世界的に商業的な映画祭と言われていますし、自分自身もそう思っていた。編集中に河村プロデューサーから「東京国際映画祭に出品する」と言われた時「何バカなこと言っているの、出来るわけないじゃない」と思ったけど、映画祭のプロフラムディレクターが、まだ未完成のラッシュを見て、「絶対やります」と言われたので、ビックリしました。映画祭で賞も貰ったし、忖度しなければ、何も問題は起きないんです。自分たちが自主規制して引っ込めてしまうのが、問題になってしまうのです。」

●組織メディアが権力に対応するには

森監督「望月さんは決してパーフェクトな記者ではありません。過剰な所もあるし、バランスのとれた記者ではないけど、彼女が注目されている理由は記者として当たり前の事をやっているからですね。まわりの記者が当たり前の事をやってないんじゃないか、と言わざるを得ない。組織には組織の論理があります。
テレビであれば視聴率を取らなければならない、新聞は部数を伸ばさなければならない。社長や上司のいう事は聞かなければならない、色々なルールがあります。ある程度ルールに従うその一方でジャーナリストの大切なのは、現場性だと思うんですよ。自分の足で現場に行く、自分の目で見る、自分の耳で聞く、五感を使う。そこで怒る、悲しむ、使命感を持つ。それを維持する事は会社の倫理とぶつかります。

上司に噛みつく、プロデューサーと衝突する。それが組織ジャーナリズムの一番の醍醐味だと思うんですけど、今はそういうダイナミズムが機能してないと感じています。もっとひとりひとりが、普通に自分の感覚を保持して現場に行く、記事を書く、映像を撮る、編集する、それが何故できないのか?それがしたくてジャーナリストになったんじゃないかなと僕は思います。」

●森監督「この映画が長く上映するためには、最初の一週間ぐらいが、勝負なので、見た皆さんもメディアなので、SNSで発信してくれると上映が続くと思います。」

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第32回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門にて作品賞を受賞した『i-新聞記者ドキュメント-』は新宿ピカデリーほか全国公開中。

監督:森達也 
出演:望月衣塑子 
企画・製作・エクゼクティヴプロデューサー:河村光庸
監督補:小松原茂幸 
編集:鈴尾啓太 
音楽:MARTIN (OAU/JOHNSONS MOTORCAR)            
2019年/日本/113分/カラー/ビスタ/ステレオ 
制作・配給:スターサンズ 
©2019『i –新聞記者ドキュメント-』
http://i-shimbunkisha.jp/

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